藤が丘北 佳クリニック

肝胆膵外来

肝臓、胆道(胆のう、胆管)、膵臓の病気について採血や超音波診断装置を用い専門的に診察します。
当院の超音波診断装置は、有機ELを搭載しており今までの超音波診断装置では描出しにくかった脂肪の厚い患者さんでも評価がしやすくなっています。
またシェアウェーブという装置も搭載しており、肝臓の硬さを評価する事が可能で、それにより肝炎や肝硬変の状態を把握する事が出来ます。

肝臓

当院は肝疾患専門医療機関や、B型・C型肝炎患者医療給付事業指定医療機関、難病指定医(非代償性肝硬変)の認定を受けており、専門的な治療を行っています。
  • 1
    肝機能障害には一過性のものと慢性のものがあります。一過性の肝機能障害は軽症のことが多く、いわゆる“風邪“のように自然に治っている事が多いですが、まれに発熱、体のだるさ、黄疸(白目や皮膚が黄色くなったり、尿が濃い茶色になったり、便が白っぽくなります)が出る事があり、その場合は入院が必要になることもあります。
    慢性の肝機能障害は通常は、一過性のものと同じで自覚症状があまり無いですが、問題は適切な治療を行わないと知らないうちに肝硬変に進行したり肝臓癌が出来たりすることです。
    ①C型慢性肝炎
    主に昔の輸血、入れ墨やハリ治療の針、使用済みのカミソリなどが原因です。
    現在ほぼ100%の治癒率が望めます。
    ②B型慢性肝炎
    主に母子感染が原因ですが、性行為でもうつります。
    根治するのは難しいですが、進行を緩やかにすることや、発がん率を下げる事は可能です。
    ③自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎
    これは外から侵入した外敵(抗原)に対して働く人間の防御機能(抗体)が自分の体の臓器を敵と認識し破壊してしまう事が原因です。
    根治するのは難しいですが、進行を緩やかにすることや、発がん率を下げる事は可能です。
    ④アルコール性肝炎
    名前の通りアルコールの取りすぎが原因です。
    日本人の約50%の人がアルコールを分解する能力が無い、もしくは低いという事実を患者さんが認識する必要があります。
    ⑤非アルコール性脂肪性肝炎
    アルコールを殆ど飲まない人のうち、肝臓に脂肪が蓄積している事が原因で起こる肝炎をいいます。
    現代病のひとつであるメタボリックシンドロームと大きく関連しています。
    原因がいずれであっても、慢性肝炎→肝硬変の流れは同じである為、肝機能障害と診断された場合は放置しておかず、治療について医師に相談する事が大切です。
    ⑥肝硬変
    肝硬変とは字の通り肝臓が硬く変わる病気です。前述の①~⑤のような慢性的な炎症(慢性肝炎)により肝臓が破壊と再生を繰り返した結果起こる状態です。
    肝臓は、体のあらゆる機能を担っており、肝硬変になると様々な症状が出てきます。
    黄疸、手足のむくみ、胸水による呼吸苦、腹水による腹部膨満、吐血(食道静脈瘤からの出血)、痔核、皮膚のかゆみ、意識障害、血糖の異常、脂質異常、出血傾向などです。
    適切な治療を行うことで、これらの症状を良くすることが可能です。
  • 2
    また、肝臓には肝のう胞、肝血管腫、肝細胞腺腫、肝細胞癌などの腫瘍性病変も出来ることがあり、超音波検査やCT、MRIにより診断をします。

胆道

胆のうと胆管をまとめて胆道と呼びます。
胆道の病気にもやはり急性のものと慢性のものがあります。
  • 1
    急性の病気には、胆のう結石による胆石発作、急性胆のう炎、胆管結石による発作、急性胆管炎などがあります。急性の病気は痛みを伴う事が多く、すぐに適切な治療をしないと重篤な感染症を起こすこともあります。
  • 2
    慢性の病気には、慢性胆のう炎、胆のう腺筋腫症、胆のうポリープ、自己免疫による胆管炎、胆のう癌、胆管癌などがあります。慢性の病気(特に癌)は痛みを伴うことが少なく、病状が進んでしまってから症状が出てくる事が多いので注意が必要です。
胆道の病気では、右季肋部(肋骨の下あたり)や心窩部(みぞおち)に痛みが起こったり、黄疸が出る事が多いので気になる症状がある方はご相談下さい。

膵臓

膵臓は横長の形をしていて、頭部、体部、尾部に部位が分かれており、みぞおち辺りから背中の左側にかけて位置しています。
その為、症状もお腹の痛みだったり背中の痛みだったりしますが、お腹の中でも深い部分にある臓器の為診断が難しい事が多いです。
膵臓の病気には急性膵炎、慢性膵炎、自己免疫性膵炎、膵のう胞、膵臓癌などがあります。
気になる方はまずは超音波診断装置での検査をお勧めしますが、現在は診断する機器の精度が上がり病気の診断率も上がっているとはいえ、脂肪が多い人や腸管ガスが多い人は評価しにくいのでCTやMRIも併せて行うのが良いでしょう。
当院では超音波にて診断が困難な場合は、連携している高次医療機関に造影CTや造影MRIを依頼しています。
PAGE TOP